貝田は、奥州街道で江戸から五十六番目の宿として栄えた宿場町だった。福島と宮城の県境にあたり、当時から人馬ともに厳しい峠越えだったに違いない。そして現在も、鉄道は25‰の勾配とS字カーブが続き、ステンレス電車は軽快に登っていくが、1000tもの荷物を牽引する貨物列車は、あのEH500ですらモーターが唸りを上げながら登っていく、東北本線きっての難所だ。 まもなく冬へ入る11月初旬。3083レに充当されたのは、1033+116号機のコンビ。濃い緑から、だんだんと紅や黄色に染まりつつある山々をバックに、MT52A×8の重厚なモーター音を辺りに響かせて1歩ずつ着実に坂を上ってくる。 客車列車の電車化に伴い余剰となった青森区の赤ベコたち。幸運にも4台の赤ベコが廃車を免れ貨物列車の先頭に立つことになった。それぞれのカマがスター性を持っていたのに対し、1033だけは一番地味な存在だっように思う。 しかし、それでいいのだ。1039のようなスターではなく、あくまで地味に、みちのくの物流を支えてきた実力者として活躍した1033号機に私は惚れ込んだのだから。 1033号機については久々の更新となります。 私が1033を撮影してきた中で、一番気に入っているのがこのカットです。 ようやく折り返し地点に来たので、もうしばらくお付き合いいただければと思います。
by ed75_gossy
| 2010-07-05 06:55
| 色褪せた赤ベコの力走
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